2019年8月号Part1

『8月前半。』
ー プリンセス第2節、関東チャレンジ遠征  

8月3日から関東チャレンジ遠征スタート。この名称で実施し始めたのは創部7年目の夏、2012年から。形態は毎年マイナーチェンジしているが変わらないのは遠征を通じてのチーム作り、そして村田女子への挑戦である。
初日は静岡経由、プリンセス1部第2節として常葉橘と対戦。前半はなかなか歯車が噛み合わず失点を重ねてしまった。橘の素晴らしさに圧倒されただけでなく自分たちを見失ってしまった中で6失点。ハーフタイムに話したのはポジションとポジショニングの修正、そして東海プリンセス1部で戦うことがこのチームにとってどれだけ大きな意味をもつのか、ということ。すると後半は比べ物にならないほど緊張感に満ちた戦いぶりに変化した。チームは生き物なのだと改めて知る。後半でも2失点こそ喫したが、失点の重みや感じる悔しさは前半と比べられないほどに大きかった。結果、0-8で敗戦。東海プリンセス後、1本TMも実施していただいたことで部員全員とこはグリーンフィールドを体験できた。これも嬉しいことだ。この日はここから茨城県つくば市に移動。翌日からの水戸女子サッカーユースフェスティバルに備える。
4日から6日まで水戸市の堀原運動公園で計22本。昨年度に引き続き2度目の参加となる水戸女子サッカーユースフェスティバルである。ご案内からマッチメイク、そして配宿に至るまで全て常盤大高の大沼先生にお世話になった。ご自分のチームをさて置いて、他チームに目配り気配りを欠かさない姿勢には本当に頭が下がる。充実した三日間の対戦相手は初日に宇都宮中央、浦和西、二日目に村田女子B、市立船橋、八千代松陰、高崎女子。三日目に熊谷女子、宇都宮中央、常盤大高、土浦二。先生方のお顔も昨年度以来ということでご挨拶にも花が咲いた。いずれのチームも大変熱心な指導者のもと、それぞれのチームカラーを大事にしながら前向きにプレーする姿がとても印象的で、学ぶところも本当に多かった。いくつかの高校からズンバを見せて欲しいとか「独り言読んでますよ」とかそういったアプローチもあり、〝愛知からわざわざ来たチーム〟に少し興味を持っていただいたことも素直に嬉しかった。

試合内容はというと攻守に渡って良い出来のもあれば…ゲームを支配することを優先しすぎてゴールネットを揺らすトライが少なくなってしまった試合もあった。ま、成長には必要な時間ではあるが。また、TOPとSECONDを明確に分けて臨んだ試合もあれば、結果的にかなりMIX感の強いチーム構成になったものもある。今回の関東チャレンジではコンディショニングや諸事情で若干のメンバー入れ替えも余儀なくされたが、結果的にそれが功を奏して、新しい組み合わせやポリバレントな起用にもいくつか目処が立つことになった。今後の日程やアクシデントを含めた様々な可能性を考えると非常にポジティブな、価値のある出来事だと思う。もちろんTOPの出場機会を掴む部員がいれば、逆にそれだけ自身の機会を減らすという苦しい立場の部員もいるのは事実だ。しかしそのまま引き下がるようでは話にならない。まずは勇気を出して顔を上げることだ。互いを認め合う。ひとつも諦めること無くトレーニングを重ね、とことん話し合い、受け入れる、受け止める。その中で誰が出場してもチームとして譲らない基準が明確になり、より高くなる。更にその上でそれぞれのストロングポイントを発揮する。そうすると一つの勝利が全員のモノになる。一つの負けですら全員で真正面から受け止められる。
水戸での全日程を終えて同日東京入り。なんと赤坂で一泊である。赤坂といえば…TBSであり赤坂サカスであり心臓破りの坂(?)である。揃いのポロシャツを着て赤坂見附あたりを闊歩するのは汗はかいたが良い思い出。なかなか爽快であった笑。
そんな赤坂を出て遠征最終日となる7日に平塚市で対戦したのは神奈川大学。名経大ミカべさんを通じて連絡を取らせていただいた(またミカベさんである。犬山方面に足を向けて…以下略笑)。神大監督の大槻先生は以前ニッタイで指導しており、その頃に一度お会いしたことがあった。それを覚えてくださっていたこともあり、今回のマッチメイクが実現した。TOPをピッチに送った30分2本は惜しいシーンも多く作れたがゴール奪えず0-0のスコアレスドロー。そして今遠征ラストの30分はSECONDだけで挑み、奮闘するも完敗。これもまた経験。

8月中盤からは再び試合が多く組まれている。昨年度に続き関西チャレンジ遠征、そして皇后杯予選、リーグ戦もある。まだまだ鍛えて9月以降に繋げていく。
収穫すべき実りは、まだまだある。