2017年11月Part4。

『名残惜しみつつ、前へ。』
ー さよならミーティング、新チーム始動 

2017年11月27日。さよならミーティング。
あのラストゲームから1週間。とうとう訪れた、この日。
引退する3年生が思いを語ってくれた
改めて、12期生8人へコメントを贈ろう(記念にオフィシャルナンバー付きで!)。

12代目主将、CB、#6 榎本梨乃。
ラストゲームでさえ思いつくまま課題を書きなぐり「悔いの残らない試合なんて私にはきっと出来ないんだ」と半ば達観したようなコメントをノートに記した。個性派揃いの12期生を、自身の魂とプレーでまとめあげた。主将という大役を任せられるのは梨乃しかいないという根拠は、彼女自身の姿にある。3年間の苦労と達成感は常に諦めず挑戦し続けたからこそ手にいれたものばかりだ。圧倒的なロングキックはカウンター攻撃という新たなストロングポイントをチームにもたらした。県内屈指の力量を手にいれても謙虚さと気配りを忘れない姿勢はこの日も健在。アンガク入部の道筋を拓いてくれた県女子委員会 細野前委員長への言葉も印象的だった。

左SH、#9 都築麗緒奈。
ポンテンシャルの高さは今更語る必要も無い。さらに磨きをかけた最高学年でのプレーは、上位の試合になればなるほど、その得点能力をいかんなく発揮。県下に轟く爆発的な左サイド突破は麗緒奈のサッカー人生を賭けた覚悟そのものだった。全国を目指す志は確実に周囲への好影響となり、それは今、後輩にも受け継がれている。

ボランチ、#7 木村菜々花。
想定外の局面に置かれた瞬間、真っ先にリスク察知してくれるプレーはこれまでのアンガクに無かった。サッカー偏差値の高さゆえ、向かう壁の険しさを誰よりも感じてしまったこともある。しかしそこに立ち向かうことこそ自身に求められていると気付いたあとは、もう何も言う必要がなかった。ラストゲームのハードワーク、あれこそが3年間菜々花が追い求めたものだったのだと思う。

左SH控え、#15 田渕佑衣。
同学年がピッチで輝く姿を見つめながら、諦めない3年間を過ごした時間は本当に尊い。受験シーズンや怪我で主力が戦列を離れた時、いつもそこを埋めてくれる存在であった。セカンドメンバーであっても誇りをもち続ける部員。苦労した歴代先輩たちの流れをしっかり見事に受け継いでくれた。

DF控え、#5 杉浦茜。
自身の中にストロングとウィークが混在することの苦しさを誰よりも痛切に感じていた茜。しかし、それこそがサッカーなのだとも思う。トップメンバーがセットプレーに励む頃、独り黙々と走り込む姿は、それもまたチームの力になっていた。もっと出来るはず、という辛い思いを打ち消すように明るく振舞う姿はみんなのエネルギーになっていたのも間違いない。

右SHあるいは右SB、#11 横井梨果。
経験値が低ければ物足りないと思い、潜在能力が高ければ可能性はあると人は言う。しかし最も重要なことは全てに対して諦めないことなのだ。梨果との関わりは未完成で不安定な部員と辛抱強く関わっていくことこそ部活指導の醍醐味だと私に教えてくれた。苦労はしたが今となっては可愛い存在。アウトサイドで圧倒するサッカーは右サイドで躍動するこの選手を欠いては完成しえなかった。

副キャプテン、マネージャー、実は#8 神谷千尋。
1年冬、前十字靭帯損傷。しかしまさかこの先、プレーが出来ないとは誰も思っていなかった。マネージャーに転身、やれることは何かないかと常に探し続け、ズンバに対する真剣味で周囲を鼓舞し続けたチーさん。涙ながらに「ホントは…私もみんなと一緒にピッチに立ちたかったです…」と心から絞り出すように伝えてくれた。体調管理、アイシングの用意、トレーニングの円滑な運営、雑多な任務、そして顧問の話し相手。それより何より、チーム全員の心を支えてくれて…本当に、感謝しかない。

ゴールキーパー、#1 今井美沙希。
ここまでの成長は誰も予測出来なかった。東海ベスト4という…チーム史上、最も困難で苦しい挑戦は圧倒的な左サイドで幕を開け、今ミサの神懸かり的PKストップ(×2)で完遂した。ただ、ここに至るまで、華やかなことばかりではなくむしろ苦しい道のりの方が多かった。それはチームの誰もが知っている。力不足をいやと言うほど思い知らされ、悔し涙に明け暮れた日々もあった。結果だけでなく経過を知るからこそ、その成長に、また涙が出る。黄色より紫が似合うようになって本当に良かった。

 次に全員の顔を見るのは…正月?それとも卒業式??いずれにしてもまた集まって楽しい話に花を咲かせたいと思う。
「全員揃ってまた会いましょう。もう怒りませんよ〜♬」中野先生より

そうそう、新チーム始動の話も少しはしなくては。
11月25日、高校リーグ第5節 vs南山。新チームの船出で南山と対戦するのはなんと3年連続。何かの陰謀か??笑。
初めてスターティングに名を連ねる部員が多いものの、ドキドキと言うよりワクワク感の方が強い。こういう時は、だいたい良いチャレンジになる。対する南山はこの試合に照準を合わせてGK3年生もエントリー。これが功を奏したか、前半はミドルシュートを中心に少し遠目から狙うも落ち着いたシュートストップを何度も食らってしまった。後半に入り、少し戦い方を変えてみたがなかなか良い形でのフィニッシュには持ち込めなかった。そんな中、唯一の被シュートで失点。その後、なんとか得点を目指すも南山の気持ちこもった守備の前にこじ開けられず。結果、新チーム初戦は敗北を喫した。ちなみにこの試合結果も3年連続同じ。何かの陰謀か??泣。しかし、南山に始まって東海まで進むという流れも去年今年と2年連続。…悪くない、うん。要は考え方ひとつである、ということだ。ポジで行きましょう。

トピックスは、その後に30分1本、vs桐陽。早い時間帯で見事なミドルをぶち込まれて0-1で負け。しかし…詳細は内緒だが、このメンバーで戦う術というか…ヒントのようなものが見つけられた好ゲームになった。これから試行錯誤していく方向性が見えた30分、といってもいい。私がそう思っている、と言うことは…当然、部員にもそれなりに手応えがあり、いい顔をして試合後に集まる。…なんてわかりやすいメンバー笑。
ここまでの新チーム練習は3〜4日。メンバーが変われば〝やれること、やりたいこと、やれたこと〟が少し変化してくる。こういう変化をこれから…じっくり見ていこうと思う。頑張れ、新チーム!!