2015年6月

6月雑感。

おかしい…いつもより…涼しい!(喜)。例年だとすでに灼熱が始まっているはずの6月。幾分過ごしやすい今月は次なるステージに向け再スタートを切る一か月となった。

県総体ファイナルの翌々日、6月2日は本校体育祭。今年度は10代目主将のゆきよが全校生徒を前に選手宣誓の大役。前日リハでは緊張の面持ちだったが本番では堂々とした姿を披露してくれた。レンズを向けた私の心境は、この時ばかりは完全に保護者状態である。
例年思うことだが、前日準備から当日運営、そして片付けまで各運動部の協力体制は見事というしかない。またそれを束ねる体育科の先生方にも脱帽、そして心から感謝しかない(ちなみに私は体育科ではない。似非である)。昼のメインイベント〝部活動対抗リレー〟ではれおな⇒しおり⇒あん⇒ゆきよ、という豪華メンバーで最終組に。各運動部の大声響く学校グランドはこの日一番の盛り上がりを見せる。加速度的な走りを見せたメンバー。速さを知る女子サッカー部員は応援旗を一層力強く振る。周囲の他部員もその走りを目の当たりにし、次第におぉ!というどよめきに変わった。さすがに全国レベル集団の陸上部には及ばないが…それでも第2位!これも創部以来最高位(笑)。達成感に溢れる10期生(3年生)をみると、こういう場で存在感を表すことも大事なことなんだなぁ…と痛感した。

つぎこそは…という野望のために起こすべき具体的なアクション。中学校男子部との練習試合、紅白戦、専門的体力の向上。この3点に同時着手出来たことが今月の収穫である。総体決勝翌日に近隣中学から問い合わせがあり、実現。時間的制約のせいで20分×3本と少なかったが、平日に組めたことも良かった。ボールのつなぎと第3の動きに収穫があり、ルーズボールに対するランニングスピードとその本数に課題を見付けた。蛇足だがこれを一つのきっかけにして地域での知名度アップにも繋げたい。というのもクラブチームに所属することなく3種(中学男子サッカー部)で活動する女子もいるからだ。各中学校の先生方のおかげで地道に活動出来ている女子の〝次なる舞台〟に成り得たい。

東海に行くという野心の裏付けとしてこの時期に紅白戦を計画していた。東海出場は成らずとも、新たな挑戦はすでに始まっている。ある時はトップチームの攻撃陣と守備陣が勝負する配置に。ある時はサイドでの攻防が見ものになるマッチアップをセッティング。部員全員が見事に高いモチベーションで紅白戦を彩あるものにしてくれた。県委員長の細野氏との会話を思い出す。「ベストの11人を送り出すことも大切だけど交代出場で違いを生み出せる選手を育てることも指導者の力量だね」。次のポジション争いに名乗りを上げるのは誰か。

そういえば流経大柏の男子サッカー部は紅白戦の質がすこぶる高いらしい。相当昔だが何かの雑誌で読んだことがある。県大会や全国で勝ったメンバーが紅白戦で負けることもあるそうだ。なんて理想的な環境!スケールは違えど、いつかはそういう集団になりたい。

やっとみつけた専門的フィジカル指導&データ資料書。名駅近くの馴染みの本屋で偶然見付けた。一言でいうとヨーヨーテストの具体的方法論とデータが掲載されている。他の専門的体力テストの紹介も多数あり、

今のチーム力に合わせた指導に大いに役立っている。単なる走り込みはもちろん力はつくものの残念ながらあまり楽しくは無いし、説明が不足したり取り組む量のミスマッチがあると受け止め方次第で罰走的な扱いになることも。だからこそ…記録をとり競争心をあおる。個やチームの足りない点を数値化する。目指すべき基準の明確化により、今の自分(たち)と向き合い真正面で受け止め、チームとして課題に挑戦する。そういう作業をないがしろにしてはいけない、と考えている。決勝後半途中で足が止まってしまったチームは、その弱みと向き合い、改善を目指す。成長するための苦労は、何だってしようと思う。

14日には今年度の高校リーグが開幕。第1節は同朋高校戦。相手の強みを消すことに成功し、自分たちの持ち味を相当表現出来た。我ながら好ゲームだったと評価できる一戦。3-0で勝利したが、3ゴール全ての得点者が異なる顔ぶれ(れおな、ゆきよ、ほのか)だったことも意義深い。それでも慢心すること無く、帰りのマイクロ車内では課題の抽出に勤しんだ。21日に予定されていた第2節松蔭高校戦は雷雨のため中止。実戦が一つ先送りになったことは少し残念だが試験勉強の時間が半日早くなっただけと思おう。

20日、磐田ゆめりあ。カピタニオが2-1で三重を下し全国への切符をほぼ手中に収めた(翌日4試合の結果により、第1代表に藤枝順心高校(静岡)が、第2代表としてカピタニオが確定)。県勢全てが溜飲を下げた瞬間、私たちもピッチに一番近いところでその瞬間に立ち会うことが出来た。何というか、もう手慣れたもので(笑)アンガク部員が到着するとカピタ部員&保護者が陣取る観客席に〝さぁさぁどーぞどーぞ〟的な具合に迎え入れられ、手元に応援歌のプリントが渡される。なんて…自然な流れ(笑)。「カァピィータァーのぉーほこぉーりをぉー♪むーねーにぃーいだぁーいてぇー♪」などと口ずさむと自然と手拍子も大きくなる。チャンスでは一緒に沸き、ピンチをしのぐと安堵して手を叩く。私は、といえば観客席から少し離れたところ、タダさんの向かい側で、赤いゲームシャツに身を包んだ至学館の原先生と観戦、というか応援に没頭。それにしても質の高い一戦。中盤におけるせめぎ合いは見どころ満載だったし、バイタル付近でのポジショニングの妙も非常に興味深かった。前半は直前までの雨を含んだ芝生によりバウンド後のボールがサイドに流れる傾向が多く、グッドゲームに文字通り水を差す場面もあったが、後半はピッチが乾き始め、アウトサイドの攻防が見応えあるものに変化。最後のホイッスルが鳴るまで痺れる試合であった。

それにしても…ここに立っていたい…こういうステージで力をぶつけたい…そう思わされる一戦だった。ピッチで、そして応援で躍動するカピタ部員全ての誇らしくて美しい涙は、同時に私たちに悔しさを想起させ、その悔しさを今後のエネルギーに昇華させてくれる。勝負が決するまでは〝力の限り…足を止めるな…頑張れカピタ!〟と心から願い、勝利した瞬間、〝おめでとう、やったねタダさん!…だけど正直言って…悔しい!つぎこそは…!!〟と思う。なんという…身勝手(笑)。いや、毎回のように大事なところで対戦し、内容は進化しつつも結果は変わらず、そしていつもピッチサイドで応援しながら刺激(抽象的概念としてのライバル心)と学び(具体的戦術のヒントと解答例)をもらう。そろそろ…そろそろ…!!!

今日から、しばし試験勉強。前回テストは総体期間と完全にかぶっていたため部員は相当苦労した(と思う)。アンガク女子サッカー部員は勉強も決して手を抜かない(中学生の皆さん、そういうことも知っておいてくださいね)。来たる夏のチャレンジに向けて…頑張れアンガク!