2014年4月。
新年度、新チーム、新局面。
入学式の前から顔を見せた新入部員だけでなく、やはり体験入部などを通して初めてボールを蹴ったという部員も大切にしたい。11期生として計8人の部員が出揃うことになった。中には中1の時からサッカーをやるためにアンガクを進路先に決めていたという強者も!経験者は少し、過半数が初心者と言うところも例年通り(笑)。各教室ではずいぶんと慣れてきた様子もあるが、グランドでは毎日が緊張の連続、らしい。しかしそういうことも大事かな、と思う今日この頃。なにせ歴代の先輩、そして現役先輩部員が創り上げてきた安城学園高校女子サッカー部である。正しい組織作りをしていれば、少しだけ敷居が高くなるのもまた必然。ただし無駄な締め付けは全く必要ない。礼儀とメリハリを一日も早く身に付けて、どんどん仲間になっていこう。
5日、名古屋某所。藤枝順心、常葉橘、磐田東、桐陽、磐田北、三重。県内はカピタ、椙山、そして私アンガクナカノを含めて、今年度のプリンセスリーグ打ち合わせ会が実施された。若干の試行期間を経て昨年度から開幕した、東海四県にまたがるリーグ。東海地区の横のつながりと愛知県のレベルアップに今後も大きく影響するであろうこのリーグに、昨年度愛知県高校リーグ1部の結果を踏まえて、正式に参入が決定した。…というわけで、この日のナカノは過緊張で過呼吸になりそうなほどの、いわゆる「アワワアワワ」状態になっていたのは言うまでもない。もちろん表向きには平静を装い、珍しく名刺なんぞを取り出しサワヤカかつにこやかに「初めまして<m(__)m>」と挨拶回りをするものの、カピタ&椙山には「あれ?いつものナカノと違うぞ?なんか変だぞ?」とニヤニヤ&指差され、の始末である。本当にひどい県である(笑)。
会議では昨年度の実施結果をうけて、今年度の方向性などが打ち出された。その結果、今年度は6チームずつの2部制を敷くことが決定。1部に順心、橘、磐田東、三重、カピ、椙山の6校。2部に磐田北、豊田レディース、桐陽、富田、安城学園、南山の6校。その瞬間のナカノの落ち込みといったら…それは半端ないものだった。なにせカピと一度でも多く真剣勝負をしたい、ひとつでも多く静岡や三重にチャレンジしたい、の一心だったのだから…。しかし前述の通り、小心者ゆえ(笑)発声もままならず心の中で大きなため息をつくのみであった。とはいえプリンセスリーグ、である。2部リーグも一つとして楽なゲームは存在しないし、全てがチャレンジであることに変わりはない。新たなレギュレーションによると上位に入れば1部入替の権利もあると決まった。夢の広がる話に心を躍らせる。まったく現金なものである。全体会の後、2部の打ち合わせ会で磐田北戦、桐陽戦の日程が決まった。成功と失敗を程よいバランスで経験出来れば最高である。充実のリーグ戦を期待しよう。
総体県予選、開幕。
前回大会(昨年度新人戦)でエイトだったため、Eリーグのシード校として予選リーグを戦う。同じリーグには金城学院、そして市邨。まだまだ戦力が整わないアンガクとしては楽観視できる材料は何もなく、目の前の試合にひたむきに取り組むしかない。ただ、目標は決勝進出であり、優勝である。これは変えようがない。そのために打てる手は打っていく。
29日、対金城学院。率いる白井先生は私が思うに初心者へのアプローチがピカイチな指導者だと思う。私のように多弁ではなく、的確かつシンプルにアドバイスを送る。そういった場面をこれまで何度も見てきた。また、最近はチームメート同志互いに信じる力を持つチームになってきたと感じる。こういうチームは勢いに乗せると難しい試合になる。コンディション不良者が続出しているアンガクとしてはいかに相手に飲まれない戦いを展開できるかがカギになる。
キックオフ。前日深夜から雨が降り続くものの、会場となった岩倉総合高校グランドは佐伯先生と岩総部員による日頃の整備のおかげで期待以上にボールが動く。開始1分、しおりのテクニカルなファインゴール。続く2分には相手のちょっとしたミスを突いてボールを奪ったきゃらが得意な角度で振り抜き2点目。幸先良い展開に活気づく選手とベンチ。21分の追加点はゴール前で数的不利な状況下を逆手に取ったしおりの見事なポジショニングで勝負あり。きゃらのクロスにドンピシャで前半3-0。
後半に入り、驚いたのは金城の折れないモチベーションだった。諦めるそぶりが全くない。正直言ってこれまで金城に抱いていた印象と全く違う。その勢いに圧されたのか、些細なミスがいくつか出てしまった。とはいえアンガクも前半同様、ほとんどを相手側ハーフピッチでプレーすることに成功。そういう流れの中で、攻守に渡って献身的なプレーを続けたはるかがシュートコースを生み出し、足を振り抜いた。4-0。その後もいくつかポジションを変えつつ中盤がタクトを振る。そんな中、しおりときゃらがそれぞれ自身2点目となるシュートを丁寧に決めて計6ゴール。メンバーがなかなか揃わない中、結果だけを見ると出来過ぎの感も否めないが、修正すべき点は多々あった。初戦の勝利を素直に喜びつつ次節以降を見据えて話し合う姿が多かったのは今大会にかける思いの強さの表れかもしれない。
予選リーグ2試合目は5月3日。対市邨。人数不足も解消されたチームを率いるのは県下きっての策士、林先生。互いの力を発揮したグッドゲームを。