2012年4月
新年度、新入生合流。
新しい年度になり、この春も新入部員を迎えることが出来た。まったくの初心者から経験者まで計11人で落ち着きそうだ(今後増える予定もあり)。経験値はバラバラだが新入部員という点ではみな同じスタートラインである。大切なのは学ぶ意欲と一つ一つのトレーニングメニューに全力で取り組むひたむきさである。すでにTMで全員が実戦デビューも果たした。目の前のプレーを諦めないアンガクらしさを身に付けて、それぞれが個性あふれる選手に成長してくれることを願う。
総体予選、組み合わせは。
新入生のキャンプ行事のため初めて欠席した顧問会議で総体県予選の抽選が行われた。“ヒキの強さ”でなかなか有名な私だが(笑)、今回は堂々の欠席である。誰が代理にせよいつもよりはヒキの弱い結果が来るにきまってる…そう信じていたのだが多田御大からの連絡には背中が凍った。「あ、ナカノくん?抽選の結果だけど…アンガクはね~、カピタ、南山、旭丘。Aリーグだね~。分かった?」…え?何??…。自分で引いていないのに…なんだ、このいつもと変わらない強いヒキは(笑)!!
というわけで…
予選リーグA組
4月29日 対聖カピタニオ 5月3日 対南山 5月4日 対旭丘
さあ、どう戦うか。目指すは当然、ジャイアントキリング。
4月29日、対聖カピタニオ。
会場は旭丘、快晴。午後1:30キックオフ。
3月と4月のTMで課題となった開始5分の鬼門は全員が強く意識し、ボールを保持されるも決定的な仕事はさせず無難な立ち上がり。今までと違うのは球際でより厳しくいけるようになったところか。期待通り、いわば攻撃的な守備を展開し中盤で自由を与えない。最初のピンチは8分、右サイドでディレイしたが早いクロスを入れられた。ここはセンタリングに直接反応したGKまいのセービングで難を逃れた。しかしその直後、前半10分。自陣左サイドに展開したパスをインターセプトされ、ダイレクトにクロスを放り込まれる。このボールにいち早く反応したのはカピタFWだった。それでも1つ持ってコントロールしてくれれば恐らく寄せることが出来たシーンだったが、迷わず足を振り切られてしまった。ダイレクトに放たれたシュートはゴール左隅へ。0-1。鬼門は越えたものの、それでも早すぎる失点にう~ん…と唸るしかないベンチ。しかしピッチでは走ってボールを拾い、試合再開を急ぐアンガクイレブンの姿が。失点しても全く気落ちせず残り時間に期待感を抱かせる選手たちにこれまでにないスピリットを感じる。
再開後、変わらずフォアチェックを仕掛ける。11分、せりが高い位置からのジョッキーでプレスを仕掛け、連動して奪ったゆめが絶妙なスルーパス。みゆきが裏へ抜け出すも相手GKがクリア。非常に惜しいシーン。17分、カピタ2度目のCK。中央マイナス気味であっさり合わせられミドルを浴びる。冷や汗が出るシュートにもまいのファインセーブでスコアは動かない。20分、カピタ4本目のCK。ショートコーナーの判断にアンガクも的確な対応。ニアに寄った相手をまきこが離さず、また連動したあゆみも相手から自由を奪う。枠に蹴らせない、全体が連動した非常にコレクティブなディフェンスであった。しかしその後も攻められる時間が続く。21分、押し込まれた左サイドからファーサイドまで届くセンタリング。再びダイレクトにゴールを狙われるが、今度はなみきが良いポジショニングと判断で体を投げ出しシュートブロック。
チーム全体が献身的な動きを続けていた23分、再びチャンスが訪れる。きわがピンチをしのぐポジショニングからセンターライン付近へ思い切ったフィード。待ち受けたのはみゆき。足を止めなかったのが功を奏したか。処理を誤った相手からボールを奪い、迷わず裏へ抜け出す。しかし目指すゴールまではあと50m。突破を図るも相手DFも必死で食らい付いてくる。後方から激しいチェックを受けるが、奪われないのは成長した証である。そのまま相手GKの鼻先でみゆきの右足から狙い澄ましたシュートが放たれた。ゴール!1-1。集中を切らさなかったことで生まれた、まさにチーム全員で奪った起死回生の同点ゴール。その後、前半残り時間、抜け出した相手FWとの1対1をまいがストップ、みゆきとせりの絶妙なワン・ツー突破がオフサイドになるなど一進一退の攻防で時間は経過し、同点のまま前半終了。
追加点を目指すためどう戦うかを話し、後半のピッチへ送り出す。表情からは自分たちなりに十分戦えているという自覚が漲るハーフタイム。
後半開始。やはり丁寧な立ち上がり。フリーでのフィニッシュはさせない守備意識は健在。相手も中央からは難しいと判断したのかサイドからの仕掛けが増える。7分、右サイドに大きく展開されてはるなが対応するも交錯して転倒。一瞬ヒヤッとするが大事に至らずプレー再開。それにしても後半はここまで、前半に比べボールの失い方が悪い。技術で主導権を握られ突破されるというより、雑なパスから安易にインターセプトをされて相手の攻撃が始まる展開が増えてきた。また、丁寧にやろうとする意識の裏返しなのか、特に1、2年の球離れが遅くなり、一層そこを狙われる悪循環。そして11分、後半2本目となる相手CKは左サイド。早いリスタートからショートの展開。ここでもやはり対応が遅れ簡単に放り込まれた。中央は何とか対応するもワンタッチで逆サイドに落とされペナルティーエリア角付近から狙い澄ましたシュートがゴールのサイドネットに吸い込まれる。ここまでファインセーブを連発していたまいもブラインドになったのか、反応が遅れてしまった。
1-2。再びリードを許す。このあと13分、14分と立て続けにせりにいい形でボールが収まる。前半より少し低めのポジショニングに変えたおかげで後方から当てやすくなった。そのプレーに呼応するのはやはりみゆき。しかしFW単独で何度も突破できるほど甘くはない。厳しい攻防を繰り返したせいか両サイドからのフォローが減ってしまったことが難しい展開を生んでしまった。19分には再び左からのCK。インサイドでニアサイドに出されるも今度は中央付近で的確な対応。シュートは打たれたが、より近い距離でのプレッシャーをかけることに成功しシュートミスを誘う。25分、またも決定的なピンチが訪れる。再三狙われた左サイドを再びあっさり突破され、チェックにも厳しさを出せない。そのままミドルサードで中央に切り込まれゴール前にスルーパス。ここまで非常にアグレッシブな守備を展開していたCBコンビが必死の対応を見せるが目前でシュートを打たれてしまう。が、ここでも1対1を見事にまいがファインセーブ。このビッグプレーで残り5分の流れが変わった。26分、27分とシンプルにFWのスピードを生かそうとする展開。相手GKのクリアに合うも前半のような高い位置からのフォアチェックが機能し始め、あゆみ、かおり、なみきなどの連動したプレーでミドルサードからの展開を何とか食い止める。そしてロスタイムは2分。せりを起点としたショートカウンターでみゆきとあゆみが突破を図る。終了間際、みゆきが倒されFKのチャンス。残り時間少ないチャンスにきわやはるなもゴール前へ。しかしバイタルを狙ったピンポイントのパスに一歩及ばずボールは相手GKの腕の中に収まってしまった。そして無情にもタイムアップの笛。1-2。誰もが認める善戦。カピタ相手に最も勝利に近づいたゲーム内容。しかし予選リーグ突破を目指すには痛い黒星発進となってしまった。残すは2試合。GW決戦はすぐにやってくる。